スタッツではわからない選手Vol.2 -マーカス スマート-


全ポジションを守るスイッチディフェンダー


 スマートは、2年連続でNBAオールディフェンシブ1stチーム(リーグでその年ディフェンスで活躍した5人)に選ばれるなど、高い評価を得ている。そのディフェンススタイルで最も特徴的なのが、ミスマッチを厭わないスイッチディフェンスである。ガードの選手としては平均的な身長(190cm)でありながら、体重は100kgと重く、相手のガードの選手はもちろんのこと、センターまで止めることができる万能さがある。試合中にミスマッチが起きれば、積極的にスイッチに動き、ポジション関係なくディフェンスすることができる数少ない選手だ。

 セルティックスは、ここ数年ガードのスコアラーをエースとして戦ってきたチームである。ここでその歴代エースたちの身長に注目すると、

気になる数字
2014~2017年 アイザイ・トーマス(175cm)
・2017~2019年 カイリー・アービング(188cm)
・2019~2021年 ケンバ・ウォーカー(183cm)

 3人ともNBA選手としては非常に小柄であり、ミスマッチを狙われるリスクがあるにも関わらず、毎年プレーオフに進出できているのは、スマートのディフェンスでの影の貢献があるからなのかもしれない。